[Term-inal]
-渋谷系用語辞典-
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■バァフアウト![Bar-f-Out!/Barfout!] <雑誌>
1990年から発行されていたフリーペーパー『Press
Cool Resistance[プレス・クール・レジスタンス]』を前身に、山崎二郎が1992年7月に創刊準備号(0号)、1993年4月に創刊号(1号)を刊行しスタートさせた雑誌。創刊しばらくは、ISBNコードすらないインディ雑誌だったが、のち光琳社より発売に。1999年5月に光琳社が倒産して以降の1999年6月号(第46号)より幻冬社からの発売に。初期は編集者として北沢夏音らも所属、連載に太田浩(当時、HMV勤務)の「月刊太田」や、長谷部千彩(当時、バー青山勤務)の「バー青山日記」など。90年代前半のクラブシーンの熱気は、今読み返しても誌面より感じとれる。
■ハイファイ・レコード・ストア
<店舗>
渋谷のファイヤー通りのまさにその名の由来となった消防署の向かいのビル2階にあった中古盤屋の名称。オリジナル・ラヴの田島貴男、ファイヴァリット・マリンの神田朋樹が働いていたことでも知られる。
■橋本徹[HASHIMOTO TORU] <人名>
1966年4月3日東京生まれ。1990年に慶応義塾大学卒業後に入社した講談社にて雑誌『ホットドッグ・プレス』の編集に関わる傍ら、DJ活動を続ける。1990年10月、初ボーナスをつぎ込んでフリーペーパー『サバービア・スイート』を創刊。1991年には同名のクラブ・イベントを始動。1992年4月よりTOKYO
FMで「サバービアズ・パーティー」という番組も手がけ、さらに1992年秋にはレコード・ガイドブック『Especial
Sweet Reprise』を刊行。従来のロック的価値観に捉われない、耳と信念によるセレクトは今まで見過ごされていた中古レコード群に新たな意味と魅力を与え、既存の音楽に飽き足らない貪欲な若者たちを中心に支持を得る。1993年には講談社より独立、コンピレ−ション・シリーズ『フリー・ソウル』を監修し、1996年4月から1999年4月まではタワーレコードのフリーマガジン『bounce』の編集長に携わる。1999年11月には渋谷・公園通りに"カフェ・アプレミディ"をオープン。東京のカフェ文化を現在に至るまで牽引しつづけている。
■長谷部千彩[HASEBE CHISAI] <人名>
1967年生まれ。バー青山に勤務する傍ら、文筆家として雑誌『バァフアウト!』などに連載をもつ。1998年8月1日、小西康陽と結婚。この年より、小西康陽氏のマネージャーをつとめ、同1998年マネージメント・オフィス"レディメイド・エンタテインメント"、2001年にレコード・レーベル"レディメイド・インターナショナル"設立、同代表取締役をつとめる。2004年11月にブログを開設し、書き溜めた日記は2006年5月に『レディメイド*はせべ社長のひみつダイアリー』としてレディメイド・インターナショナルより発行されている。
■beady[ビーディー] <ファンジン>
1994年11月、坂本和賀子[坂本ワカコ]が創刊したファンジンの名称。1994年11月に0号、1995年8月に1号、2000年1月27日に2号を発行。なお、Siesta!の柳沢小実は日本大学のサークル"チェルシー"において坂本の先輩にあたる。坂本は、1999年11月、maybelleを結成。
■bewitched! <ファンジン>
1993年、野中桃[野中モモ]が創刊したファンジンの名称。1996年よりウェブジンに移行。
■ファブ・ギア[FAB GEAR] <音盤>
フリッパーズ・ギターが企画したコンピレーション・アルバムのタイトル。ポリスターより1990年12月1日発売。アルバム自体のプロデューサーとしてDOUBLE
KNOCKOUT CORPORATION(フリッパーズ・ギターのこと)と名を連ねているのはKEN
MAKIMURAこと牧村憲一。モノクローム・セット、エドウィン・コリンズ、モーマスら海外アーチストの楽曲と、フリッパーズ・ギター、ブリッジ、そしてカヒミ・カリィと嶺川貴子によるファンシー・フェイス・グルーヴィー・ネームら国内アーチストの音源を収録している。
■フューチャーポップ[FUTURE POP] <ムーブメント/ジャンル>
フューチャーポップとは、暴力的に定義するならば、未来的なポップ。非常にあいまいな語でありますが、テクノポップ的な要素がおおむね必須な、渋谷系以降のおしゃれ感覚のあるポップミュージック、と捉えてもいいでしょう。代表的アーティストに、capsule、Hazel
Nuts Chocolate、Plus-Tech Squeeze Box、ELEKTEL、Sonic Coaster
Pop、エイプリルズなど。
関連→アキシブ系
/ ネオ渋谷系
■ブラン・ニュー・スキップ[BRAND NEW SKIP] <イベント>
1990年11月、名古屋クラブ・クアトロで開かれた第1回よりはじまったシリーズイベントの名称。以降、渋谷、大阪のクラブ・クアトロでもイベントを開催、イベントは1992年頃まで続く。ブリッジ、ヴィーナス・ペーター、ルーフ、プレイグス、マーブル・ハンモック、ネロリーズ、ホワイト・カム・カム、ビーフラワーらいわゆるポスト・フリッパーズ的なバンド群が参加。1992年4月21日には、ヴィーナス・ペーター、プレイグス、ホワイト・カム・カム、ロコ・ホリデイズ、ペイント・イン・ウォーターカラー、ブリック・フラワー、ラヴ・グルーム・キャッシュ・ラヴ、シークレット・ゴールドフィッシュの8バンドの音源を収録したコンピレーションアルバム『BRAND
NEW SKIP DECORATION V.A.』がパルコより発売(販売元は日本コロムビア)になっている。
■...From Across The Turntable[フロム・アクロス・ザ・ターンテーブル]
<イベント>
1990年、西麻布P.PICASSO-CLUB NEXTからはじまり、毎月第2土曜に吉祥寺のクラブHustleで行われていたインディ・ポップやUKハウス系のイベント。宮子和眞や山本展久がDJを担当。
■米国音楽[BEIKOKU-ONGAKU] <雑誌>
小出亜佐子が主宰していた音楽ファンジン『英国音楽』を前身に、小出、川崎大助、堀口麻由美の3人により1993年2月に創刊されたインディ雑誌。2号目より付録として付いているサンプラーCDと併せて雑誌を読むことにより、洋邦のインディポップシーンの動きをリアルタイムに理解することができる。デモ・テープやファンジンなどの投稿(ラウンド・テーブルやビスケットファンらも音源を投稿)も積極的に受け付け、誌面を使って紹介することで草の根的なシーンの成長を促した。また、インディ・レーベル、カーディナル・レコード[CARDINAL
RECORDS]も設立、1994年10月にはリリースを開始している。カーディナル・レコードのリリースリストはこちら。
■ベリッシマ[bellissima!] <レーベル>
1993年頃、トイズファクトリーレコード内に設立されたレーベル、1993年8月1日にエル・マロのシングル「Justice
Ruin Dem」よりリリースを開始。その後、エル・マロのほか、スピリチュアル・ヴァイブス、サイレント・ポエツ、コーザノストラらの作品をリリース。なお、このレーベルの命名者は当時ピチカートファイヴの小西康陽。
■ポルスプエスト[por supuesto] <レーベル>
1991年より始動した半インディ・レーベル。元々は、東芝EMIのとあるセクションで、1990年後半から準備が進められていたものであり、所在地は"東京都千代田区永田町2-4-8"と、当時東芝EMI永田町ビルがあった場所と同じ住所であった。1993年10月には、メジャー・レーベルとして、スイートスプエスト[suite
supuesto]が同じセクション内で始動、ポルスプエストから作品をリリースしていたビーフラワー、ネロリーズ、インスタント・シトロン、ハル・フロム・アポロ'69などのメジャー作品もここからリリースされている。なお、ポルスプエストのリリース一覧はコチラへ。ポルスプエスト〜スイートスプエストにプロデュースなどで関わった鶴田正人は、のちに東芝EMI内で宇多田ヒカルを手がけることになる。